特定の病気などを除けば、眠れないときの主な原因は次の2つ。
考えすぎて頭が休まらない
寝るときの姿勢がしんどい
この2つに共通しているのは、「体のどこかが勝手に緊張状態になっている」ことです。

そんな時に、「考えすぎをやめよう」と思っても、意識すればするほど思考が止まらなくなるのです。
必要なのは体の緊張のスイッチを強制的に切ることです。
そうすると自然と思考のスイッチが切れ、自然と眠りに向かうのです。
考えごとが止まらないとき、体では何が起きている?

思考が止まらないとき、体では一般的に以下のような変化が起きています。
・呼吸が浅くなっている
・筋肉が緊張している
そして心にも影響が現れます。
・自律神経が乱れ交感神経が優位になる
この状態が続くと、体にさらなる緊張が生まれ、悪循環に陥ります。

考えごとが止まらないとき、どうすれば眠れる?
私たちにできるセルフケアとしては、以下のような方法があります。
・呼吸をゆったりとしたペースに変えること
・緊張した筋肉を強制的にやわらげる
体のスイッチが切れると、思考も自然とおさまり、気づけば眠りに入っていることもあります。
次に紹介するヨガは、まさにこの「呼吸を深める」「筋肉をゆるめる」ことに効果的です。
不安な時、体では何が起きている?
不安を感じると、体は危険に備えるモードに入ります。
・呼吸が浅く速くなる
・心拍が上がる
・筋肉が無意識に緊張
筋肉の緊張は、特に首・肩・背中・顎まわりに力が入りやすいと言われています。
不安な時、どうすれば眠れる?
考えごとが止まらないときと同様に、次の2つを意識することが助けになります。
・呼吸を深くゆっくりと整える
・筋肉の緊張をほぐす(特に首や背中などの大きな筋肉)
次の章では、これを実践するためのヨガポーズを紹介します。
ヨガで整える眠りのスイッチ
ここまでをふまえ、以下を意識することで、自然と眠れる状態に近づきます
・呼吸が深くできるようにする
・筋肉の緊張をやわらげる(不安がある時は首や背中もしっかりやわらげる)
すると、副交感神経が優位になり、自然と思考スイッチが切れて眠りの方へ向かいます。
それではおすすめのポーズを2つご紹介します
胸を開くサポート付きの休息ポーズ

ポイント
・胸椎を少しそらせることで胸をひらく
・腰に柔らかなアーチを保ち横隔膜が適切に可動するようにする
・全身は床にあずけて緊張していない
こうすることで
・リラックスした中で深い呼吸が自然と行われる状態になり、自然と眠ってしまいます。
キープ時間
・思考が静まるまで
・痛みなどがなければこの姿勢のまま眠って大丈夫
注意
・胸の下にいれるクッションが高すぎると腰が痛くなるかもしれないので痛いと感じた時は低く戻します
・腰が痛いと思った時は、背中を丸めて痛みが和らぐまで休息してください
・枕が胸より低いと頭に圧迫感がはいって逆に緊張するから、頭の位置を高くしておきます
休息のチャイルドポーズ

ポイント
・胸と頭を安定させ、お尻の力を抜く
・背中の大きな筋肉をゆるめ、首や肩の緊張を和らげる
このポーズは、脳に「安心している」という信号を届け、不安からの解放を促します。
キープ時間
・つらくなければ好きなだけキープしてOK
注意
・首が片側にむいているため、途中で向きを交代する
・動くときはゆっくりと、急激な動きは避ける
このように、眠れないときや不安なときは、「体」からアプローチすることで、心も自然と落ち着きます。
試してみてくださいね。