8月21日から27日にかけて、11歳の娘とオーストラリアのプラムヴィレッジに瞑想のためにリトリートに行ってきました。
朝から夜まで瞑想が続くけど、座りっぱなしの瞑想ではなく、歩く瞑想、食べる瞑想、歌う瞑想、読む瞑想など様々な瞑想があるのがプラムヴィレッジの特徴。
(娘と行くこともあって、このタイムスケジュールがかなり良かった。)
オーストラリアのプラムヴィレッジとは
プラムヴィレッジは禅僧である故ティク・ナット・ハン氏が作った誰もが参加できる修行のための施設で世界中からティクナットハン氏の教えや仏の教えを学びたい人が集まっています。
ビレッジは、世界中にあって、特にフランスやタイが有名だけど、私は今回オーストラリアに行ってきました。
オーストラリアのプラムヴィレッジに日本から訪れた人は初めてだそうです。ワオ!
オーストラリアのプラムヴィレッジを他と比べることができないけど、とにかく最高だった。人も、環境も、素晴らしい限りだったよ!
今回のブログは、私が受けたリトリートのコースをご紹介します。
私が参加した瞑想リトリート
私が参加した瞑想リトリートは「冬のリトリート」
日本では夏真っ盛りだけど、オーストラリアは真冬。極寒だったよ。
リトリートは、1週間単位でスケジュールが決まっています。
子連れ可能なリトリート
このリトリートは子どもとの参加が可能だよ。
ティクナットハンは、著書の中でもヴィレッジが子どもにも開かれていることを書いていました。
『瞑想センターに子どもを連れてくるのは、とても自然なことです。プラムビレッジでは、子どもたちが、おとなたちと共に実践しています。』
『ひとりで瞑想することはできません。子供たちといっしょに瞑想すべきです。子どもたちが幸せに微笑しないならば、あなたは微笑できません。』
仏の教え ビーイング・ピース ティク・ナット・ハン
週末のビレッジには、たくさんの子どもたちがいました。Working meditationでは、シスターの手を繋いで歩いていく子もいたりして、リラックスした大人たちの中で子どもたちはとても幸せそうにしています。
ところで子どもが幸せでいれる空間って経験したことありますか?
私は、娘をシュタイナー学校にいれて初めて経験しました。
その時に、経験的に理解したことは、子どもが幸せでいれる空間って、子どもを中心にした過ごし方をすることなんだよね。それで、そのサイクルが普通になってくると、大人は最高にリラックスできるってこと。みんなで子どもが幸せになることを考えているからね。
この話をここですると長くなるからしないけれど、私たちの幸せは子どもの幸せなくして成り立たないのだと思ったよ。
そしてとにかく、このビレッジは子連れOKよ。
瞑想場所
瞑想は、座る瞑想、歩く瞑想、ダルマシェアリングなどをします。
場所は、食堂と併設されたmeditation room
Meditation roomには、仏陀さんがいて、いつも御供物や花が置かれていてとっても綺麗です。瞑想のためのクッションもきちんとあるし、胡座ができない人のためにパイプ椅子もあります。
日によっては、外部からたくさんの人が来るみたいで、その日だけは子どもだけで遊ぶ部屋が開放されるみたい。
朝食後のworking meditationは、外に集まって行う。ここが待ち合わせ場所。
瞑想練習
6:00- 朝の瞑想
朝は5:15起床。6:00から瞑想。
6:00からの瞑想は、座る瞑想、歩く瞑想、チャンティングを1時間で行い、その後30分ほどのエクササイズがはいります。
座る瞑想を早く始めたい人は、6:00より前から始めてOK。
私は、5:45くらいから瞑想を始めていました。
私よりも前に来ている人、食堂で白湯を飲んでいる人もチラチラいます。
朝の歩く瞑想は、瞑想ルームをぐるりと1周歩きます。小さな部屋だからすぐに終わるけれど、一歩一歩の感覚を感じながら歩いていきます。
そしてチャンティング前に仏陀に向かってお辞儀の儀式をします。やり方はそこで教えてくれるのだけど、おそらくベトナムの仏教スタイルだと思う。韓国の仏教寺で行った方法と似ていました。
チャンティングは、歌うお経と思えば良いと思います。
チャンティングブックに書かれているものと書かれてないものがあります。
書かれてないものは耳でだけ聞いて、書かれているものは一緒に歌えばいいみたい。
書いてある内容は、さまざまなマントラです。日本ではお坊さんの唱えるような一定の音程だけど、さまざまな音階で唱えられていて新鮮だよ。
ここから場所を食堂へ移動します。そこでエクササイズをするんだけど、気功?みたいなものでした。
たっぷり30分くらいおこなうから、ゆっくりした動きだけど、ほんのり暖かくなる感じです。
ここまでで約1時間半かけて行います。
日によってはオンラインでPCの中の人もご一緒です。
オンラインで受けたい人は、2022年11月まで水曜から日曜の間で受けられるそうです。
ZOOM>>
PW 00000(0が5つ)
8:00 朝ごはん
ご飯はベジミールです。
朝は、昨晩の残りに+してパン、フルーツ、野菜、オートミール、ナッツ類、ヨーグルトなど。
朝の食事はサイレントです。
口の中に運ばれたご飯を、心をここにおいてきちんと食べていきます。
そこにいる他の人と話をしなきゃ、とか。考えなくてOK。携帯の返信打ちながらも不要。ただ食事をすることに集中します。
食事を終えたら、各自でお皿を洗って片付け。
自分が座っていた机の上もきれいにする。自分のことをきちんとする。皆がそれをしていたらいんだよね。
食事を終えたら少しだけ自由時間。
私は、次の瞑想時間まで部屋の掃除とベッドメイキングの時間にしていたよ。
ベッドメイキングは娘の役割。毎日していることだからここでも続けて習慣化。
9:00〜 Working meditation
歩く瞑想前に歌をいくつか歌います。この歌はマントラではなく、西洋で人気の歌とか、色々です。
ジェスチャーをつけたり、本当色々。
いくつかの歌を歌ったあとに、歩く瞑想が始まります。この歩く瞑想は、ティクナットハン氏の伝統的なやり方。先頭の僧侶やシスターに続いて皆で一緒に歩きます。
歩く時にどうやって歩いていくのか、何に気を向けているのかなどは歩く前に聞くからそれを聞いてスタートすると良いよ。
私は、いつも通り地球にキスをするように歩き始め、そのうち全身で受け取っているものを感じながら歩きました。
30分位かけて歩いてきたらここで一度解散です。
10:00~ ダルマトークor マインドフルネスサービス
この時間はダルマトークかマインドフルネスサービスのどちらか。
ダルマトーク
ダルマトークは、ティクナットハン氏の話をDVDで見た後、皆でシェアリングをします。
トークのテーマがその日ごとにあるから、そのテーマにあわせて話したいことを話す。
聞いている人は、アドバイスをしたりすることなくただ聞くというスタイルです。
私は、英語が苦手だから、話す時は、日本語で話すね、と伝えてから言いたいことを言っていました。誰も私の言葉を知らないから自由に話せてむしろよかった笑
話している人の中には、泣いている人もいたりして…皆心に何かを抱えている。だけどこうやって寄り添って昇華させていっているのだよね。
マインドフルネスサービス
今回のマインドフルネスサービスは、農場仕事。
オーストラリアは広大な土地の中にビレッジがあって、まだ未整備の場所があります。
そこをシスターたちが中心になって整備していっているの。びっくりしたのは、シスターの一人がショベルカーを運転して土を掘り起こしたりしていたこと。
本当に驚いた笑
同時にこれは一緒に頑張らないと!と思ったのだよね。
切った木を運んだり、棘のある植物を引っこ抜いたり、焼いたり、集めたり…
そんなことをしていると、頭の中は空っぽ状態。一生懸命その作業に集中しているの。
ふと、どなたかの言葉を思い出した。
鬱の人は深呼吸をして、電子機器から離れて畑仕事をしていたら治る。
これは間違えていないと思う。
毎日、夜は泥のように深い眠りにはいっていました。すごいね。
マインドフルネスサービスもダルマトークも11:30くらいに終了。(場合によっては12:30まで)
終わったあとは少しの間、リラックス
12:30 ランチ
ランチタイムは、5つのマインドフルネスを行います
はじめにシスターがおりんをならし、それから5コンテンポラリーのガーターを唱えます。
その間は、目の前に置いている食べ物を見つめています。
ガーターが終わったらサイレントで食事。15分の間は立ち上がることもしません。
私は、口の中に食べ物を運んだら、一度箸を皿の上に戻し、口の中のものが無くなったら、箸をとって口の中に食べ物を運ぶ。という具合にしていました。
そして食事を終えたら、少しリラックスした時間です。
食後1時間だけはオフィスエリアでワイハイを使用できるのだけど、実際他に色々することがあって難しいんだよね。なかなか行けないわよ。
15:00 ダルマトーク or マインドフルネスサービス
午前にはないクラスが午後にはいってきます。
午前ダルマトーク、午後マインドフルネスサービス。
あるいは、その逆。
16:30 座る瞑想、歩く瞑想、チャンティング
朝の瞑想と同じ内容が16:30に入ります。
始まる前に瞑想ルームにはいって、それぞれで瞑想を始めていきます
17:30 夕食
ほとんどがサイレントで食事をするけど、時々LAZY DINNERという日があって、この日はワイワイ話して良い日。皆で何かを話しています。
私がいる間は、歌を歌ったり、折り紙をしたり、、
みんなおしゃべり好きみたいでめちゃくちゃ喋っていたなあ。
夜の時間
食後は皆自分のタイミングで部屋へ。
あたりは真っ暗。
鳥の声と虫の音と、星空の下を食堂から部屋へと歩いていく。
時々カンガルーに会いながら・・・。
そして、部屋に戻ってお風呂やらの夜の用事を済ませたら、少しの瞑想をして眠る。
1週間この暮らしを繰返していたのだけど、時間をとってここに来て本当に良かった。
私自身がおこなっている、デジタルデトックス+瞑想+ボディーワークと同じようなリトリートを受けて、心身が洗い流されていくことを実感しました。
日本にもこのタイプのリトリートがたくさんできたらいいのに!!
最後に
自分の幸せのために、何をすることがいいのだろ?
そう探し続けて行き着いたのが、何もしない時間を選択して過ごすことだった。
瞑想し、学び、働き、食べて、寝る
生きるって実はシンプルなんだ。
なのに、物が溢れて便利なところに行くととたんに複雑になる。
あぁ、人間て本当に!