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子どもの年齢別おすすめマインドフルネス瞑想

大人のマインドフルネスが急速に普及する中、子どもにもマインドフルネスを!の声が日本でも大きくなってきています。


子どもにマインドフルネスを実践させると、集中力が上がったり(結果として成績が上がるかもしれない・・・)、イライラが減ったり(結果として反抗的な態度が減るかもしれない)なんてことがいわれているわけです。(カッコの中は、おやごさんが期待しちゃうよね、と思うこと!笑)

実際、子どもがマインドフルネスをすることで、さまざまな良い影響があることは、国外の研究で明らかです。しかも親や教育者が一緒にマインドフルネスをすることが良い影響に相乗することもわかっています。

そうなるとマインドフルネスの実践をしたいけど、どうやってするの?という疑問がでてくると思います。今日は、子ども向けのマインドフルネスの方法を私の娘の瞑想経験とあわせてご紹介します。

そもそもマインドフルネスとは?

マインドフルネスは、今この瞬間、ここで湧き起こっている感情や思考、そして体の感覚に気づくことです。
マインドフルネスの練習を重ねていくことで、様々な心のくせをとることができたり、穏やかな心を取り戻すことができます。

もう少し詳しく知りたい方は下記のブログをご覧ください

子どもへのマインドフルネスは何にいい?

実際子どもに対してマインドフルネスはどのような効果があるか興味があると思います。
子ども向けマインドフルネスのエビデンスでは、主に心理社会的な健康や幸福感、精神的な健康、認知に関する測定がされています。

そしてそのいずれに対しても良い結果がでていますが、一方でまだ不確かなところがあるため研究が続いています。

良い結果としては、思いやりの発達や、自己認識やセルフケアができるようになる、人間関係のスキル力や共感力のアップ、学習力の向上などがあげれれます。

(参考:THE EVIDENCE FOR MINDFULNESS IN SCHOOLS
FOR CHILDREN AND YOUNG PEOPLE )があげられます。

効果について大人が理解しておくこと

11歳の私の娘は、幼少期から年齢に適した瞑想的な実践をしています。

練習を継続していることで感じる効果は、落ち着き感、セルフケア力の高さです。

一方で持続力という点や人間関係のスキルや共感では現在のところ効果を感じていません。

つまり、エビデンスででている結果全てが得られることはありません。大人は、人により効果の表れは異なる点を理解する必要があります。

もしも書かれている効果が全て現れると思い、一生懸命マインドフルネスを子どもにさせても、一向に変化があらわれないとなったら、そのことに対してストレスを感じることもありえます。

親子のためにもそうならないようにしたいですよね。

私が注目している子ども向けマインドフルネスプログラム

ここで、子ども向けのマインドフルネスで私が注目しているプログラムをご紹介させてもらいます。それは、MISPが作成した「.bプログラム」です。

MISPは、Mindfulness In School Projectの頭文字をとった略称で、学校に通う子ども向けのマインドフルネストレーニングの提供組織です。

組織のサポーターとして、MBSR創設者のジョンカバットジンがいるそうです。
子ども向けのマインドフルネスプログラムの提供組織としては、最高峰という感じでしょうか。

MISPでは、年齢別のプログラムを提供しています。
本格的に子どもさんに教えたい!という方はチェックしてみてください

年齢プログラム名
3歳〜6歳dots
7歳〜11歳Paus b
11歳〜18歳.b

余談ですが、このプログラムを教えるには事前にMBSRの8週間コースを受けておく必要があります。

こちらのMISPのページに、子どもに関するマインドフルネスの様々なエビデンスが掲載されています。
MISP(Mindfulness in Schools Project )>>

子どもは大人と同じマインドフルネス方法ではない

MISPのプログラムは、年齢別に違います。
この年齢の区切りは、ピアジェの発達理論と照らし合わせても理にかなっていると思います。

0~2歳感覚運動期感覚器官の発達時期
2~7歳前操作期言語、運動機能の発達時期
7~11歳具体的操作期論理的、具体的思考の発達時期
11歳~抽象的操作期抽象的思考の発達時期
ピアジェの発達段階

ようするに、子どもの年齢にあわせたマインドフルネス方法をする必要があるということです。

年齢別おすすめマインドフルネス瞑想法

ここでは、3~6歳、7歳〜11歳、11歳〜の3つの年齢別におすすめを伝えます。

注意してほしいのは、お子さんによっては8歳でも2~7歳のプログラムが合う時もあれば、6歳でも10歳のプログラムが合う子もいます。その子にあわせて行ってください。(無理、無理強いは禁物です)

瞑想をする所用時間や継続期間について

所要時間について

子ども向けの瞑想時間が何分間が有用か、という正確なデータはありません。
まずは、毎日決めた時間数を継続することから始めるといいです。

継続期間

継続期間については、毎日の食事と同じ感覚で一生する、くらいの気持ちでするといいです。

そう考えると難しい、という場合はまず3ヶ月など、自分自身の目標設定から始めることをおすすめします。

3歳〜6歳向けマインドフルネス瞑想法

この時期は、感覚が育ち、運動器官が発達していく時期です。また大人とはまだまだ意思疎通は難しい年齢です。五感と身体を使い、また遊びを通す中で集中する力やそこにいる感覚を身に着けていくことを目的にします。

聞く瞑想

・天然の鉱物でできた小さな楽器の音を聞かせます。
例えばクリスタルチューナーで水晶を優しくたたくと、柔らかなキーンという音が響きます。
・その音の響きの最後までを聞いてもらいます。
・それを3回ほど繰返します。

*音を鳴らしてる間は、静かにすること、座ったままその音を聞くことを伝えておきます。

小さな楽器のおすすめ品
ティンシャ>>
コシチャイム>>
チベタンボール/シンギングボール>>
クリスタルチューナー>>
それぞれリンクにとぶとその楽器が見れます

動く瞑想

・頭の上にお手玉をのせてまっすぐ歩いていく

*3分-5分ほどでOK

え?!それ遊びじゃない?と思うでしょ?そう、そうなんです。遊びを通して少しづつ下地を作っていくのです。

呼吸をゆったりしながら、落ち着いて歩いていく。お手玉を頭にのせている感覚を感じながら何かをする。

それがいいんです。

本質がわかると応用がたくさんできます

見る瞑想

・キャンドルを灯し、そのキャンドルを見ながら呼吸をする
・15秒〜30秒ほどしたらキャンドルを消す。
・自分の体を抱きしめてゆらゆらする

*長くしすぎると飽きるので注意
*自分の体を抱きしめて自分自身につながる練習

7歳〜11歳向けマインドフルネス瞑想法

この年齢は、具体的、理論的な言葉を理解できるようになる時期です。第一次性徴期を迎える時期でもあり、心のバランスがとりにくくなり、反抗的になる子どももいます。

11歳に近づくほどに簡単な心の話をすることで心のケアが大切ということを教えられます。またそのために呼吸を整えたり、瞑想をする手段があることも理解ができてきます。

このブログでは話に関することは割愛するのですが、例えばMISPの場合、心を子犬にみたて、子犬を育てるプロセスを物語調で伝えることで心の理解を促しています。

心のケアが大切というお話がまだ早いと思う場合は、3歳~6歳向けにした方法を続けることをおすすめします。

ちなみに私は2022年の11歳になったばかりの8月に娘と瞑想リトリートで参加してきました。
その時の様子をこちらのブログにのせています。同じ年代の方は参考になることがあるかもしれません。

スタンドFMでもお話しています。

聞く瞑想、動く瞑想、見る瞑想

3歳~6歳の瞑想法をそのままスライドして行うことができます。その場合、少しアレンジを加えることができます。例えば聞く瞑想の場合、音を聞く時間を長くするなどです。

呼吸を数える瞑想

・1~10まで呼吸を数える瞑想です。
・10までいったら1に戻ります。

*最初は1~10までの1セットでOK

私の娘は、現在この呼吸瞑想を夜眠る前にしています。最初はシンギングボールの音とあわせながら呼吸していました。その方が注意が向けやすいからです。やってみるとなくてもできそう、ということで今では呼吸の練習のみ行っています。

歩く瞑想

・足裏の感覚を感じながら歩きます
・足裏の感覚から心を離さないようにします

子どもさんによっては足裏の感覚を感じる。ということがすでに難しいかもしれません。その場合は、動く瞑想を行うと良いです。

11歳~18歳向けマインドフルネス瞑想法

この年齢からは、抽象的な概念を理解でき始める時期です。
瞑想方法は、大人と同じように取り組んでOKです。。自分や他人に対する優しさを育む慈悲の瞑想にも取り掛かれます。

心に関する学習はここでは割愛しますが、MISPでは、自分の心を犬に見立て(1つ下の年齢レベルでは子犬だったよね)、その心が様々な形態に変化することを理解し、それをどう扱っていくかということを理解していきます。また自分が難しいと感じる人とのつながり方の説明などもはいるようです。

公開されている動画資料

呼吸を数える瞑想、歩く瞑想

7歳~11歳で行っていた瞑想法をこの時期にも行えます。
時間を長くしていくことも有用です。

ボディースキャン

・楽な姿勢になる
・体や呼吸の感覚につながる
・足の末端から順に身体に注意を向けていき、そこで経験している感覚に気づく
・他の心が生じてきたらその心に気づく
・気づきとともに生じた心が静かになる
・身体にむけた注意にもどる
・全身をつかってこれを行う

短いverのボディースキャンのガイド瞑想をのせておきます

私は、最近娘が夜眠れないといっていたのでボディースキャンをさせてみたところ、全然頭の中にはいってこない、という感想でした😂
まだちょっと早かったかなー。

子どもに瞑想をさせるための極意

無理強いしないこと。もう絶対これに尽きます。

継続することが大切、と聞いたら大人はどうしてもそうさせようと頑張りがちですが、瞑想は本人のやる意志があってからこそです。

親も肩の力をぬいて、ホワンとね。